七五三は、3歳、5歳、7歳のときだけに訪れる特別な瞬間です。この厳かな日には、ふさわしい小物を持たせてあげたいのではないでしょうか。この記事では、七五三に欠かせない、健康と成長を願う5つの小物を紹介します。写真を見るたびに、子どもの幸せな笑顔と、小物に込められた家族の願いが蘇ってくるはずです。
七五三に欠かせない千歳飴(ちとせあめ)
千歳飴は、七五三で子どもに持たせるもっともポピュラーな小物です。ほとんどの神社でご祈祷をするともらえます。千歳飴は細長い棒のような形で、華やかな縦長の化粧袋に入っています。
千歳飴が食べられるようになったといわれているのは江戸時代です。その名の通り、1,000歳までも我が子に長生きをしてほしいという願いが、千歳飴には込められています。
また、形状や長く伸びる性質を持つことから、細く長くという意味もあります。
千歳飴の化粧袋のデザイン
千歳飴の袋の長さはさまざまです。20cmほどのものから、50cmのものまであります。袋の模様には日本の伝統柄が選ばれることが多く、たとえば友禅、鶴亀、松竹梅などが好まれます。
鶴亀はおめでたいことや長寿を、松竹梅は生命力や長寿、子孫繁栄を象徴しているからです。しかし厳密な決まりはなにもありません。近年では子どもの好きなキャラクターデザインをあしらった千歳飴の袋もあります。
成長されたお子様には大きめの千歳飴がおすすめ
5歳、7歳に成長した子には、大きめの千歳飴袋を持たせてあげるのがおすすめです。長い袋はとても存在感があるからです。これを持った姿を写真に収めると、七五三という日の思い出がとても特別なものになります。
もつだけで絵になる和傘
和傘は七五三のときにぜひ持たせてあげたい小物のひとつです。七五三では、女の子も男の子も着物を着用するのではないでしょうか。和傘は、日本の伝統的な衣装の美しさを引き立てるアイテムのひとつです。
和傘のサイズ
子ども用の和傘のサイズは、直径60cmから80cmほどです。価格はサイズや品質によって変わりますが、5,000円以内でも十分に美しい和傘が購入できます。ネット通販でも多くの和傘が販売されているので、七五三の思い出のためにひとつそろえてあげたいものです。
和傘を持ったお子様を美しく撮るには
写真映えのためには、傘の模様と子どもの顔がはっきり見える角度から撮影することが大切です。傘を開き、柄を肩にあてるポーズを取ってもらいましょう。
傘が頭に深くかぶさると、顔が影になってしまうので注意が必要です。
また、和傘の柄によって華やかさや印象が変わります。イメージに合わせて色や柄の種類を選びましょう。
和の雰囲気をかもし出す紙風船
素朴で美しい色合いの紙風船は、和服の装いによく合う小物です。かさばらず軽いため、バッグに入れて神社へ持って行けます。値段が安いことも魅力的です。
紙風船は、小さい子が七五三の行事に退屈したときのおもちゃにもなります。紙風船で遊んでいる姿を撮影するだけで、動きと活気のある写真を撮れます。
男の子におすすめの懐剣(かいけん)
3歳と5歳の男の子は、小物として刀を身につけることもよくあります。これは懐剣と呼ばれ、細長い袋に入っている小形の守り刀です。
本来、懐剣は武家の女性が護身のために身につけていたものです。現代の七五三では、自分の身を守れるほど強くなってほしいと願いを込めて、男の子用の小物に使われるようになりました。
懐剣の使い方
懐剣が入っている袋は布製で、上から美しい飾り紐で巻かれています。この紐は解かず、袋を袴と帯の間に挟んで、真ん中より左側で固定します。
動き回ると懐剣が落ちてしまうこともあるため、写真撮影のときだけ懐剣を帯に挟んであげるとよいでしょう。
縁起がいい扇子(せんす)
扇子が七五三の小物として好まれる理由は、和装によく似あうというだけではありません。開いたときの形が末広がりのため、扇子はとても縁起がいいアイテムだと考えられているからです。
この小物は、男女ともに使うことができます。女の子は、真ん中よりやや左側の位置で、帯締めに挟みます。女の子の扇子は、美しい飾り紐や房がついているものが多く、扇子を差すだけで、和服姿が一気に華やかになります。
男の子は、懐剣の横に差し、写真撮影時には手に持つのが一般的です。男の子の扇子は、一般的に白扇です。ただ懐剣と同じく、落としてしまう心配があれば、写真撮影までは、外しておくとよいでしょう。
まとめ
七五三には、晴れ姿を引き立てる小物がたくさんあります。これらを身につけてあげるだけで、記念写真は一気に華やかなものになるでしょう。七五三で使う小物はただ美しいだけではありません。子どもの成長と幸せを祈るという意味が、それぞれに込められています。子どもの成長の証として、また家族の幸せの象徴として、すてきな小物とともに七五三の記念写真を撮ってあげてください。